【バスケ オフェンス】ドリブルが上手くなる!いつ、どのドリブルを使うのかがポイント!

状況別ドリブルの極意 ドリブルの使い分け一覧

本記事では、バスケットボールにおいて最も基礎的な技術の1つである「ドリブル」についてご紹介していきたいと思います。
具体的には、ドリブルの種類そのドリブルを使う状況そのドリブルを使う際の注意点を中心に見ていきたいと思います。

 

まずドリブルの基本的な注意点をお伝えしたいと思います!

ドリブルのポイント

ドリブルは指で行う

ドリブルは手の平ではなく、指を意識して行います。ポイントとしては、ボールを手の中心から指先に転がすようなタッチでボールを離すことです。ボールを離す時は確りとスナップをしてボールに逆回転のスピンをかけるイメージで行いましょう。そうすることにより、ボールが手から離れるポイントが最も遅くなります。ドリブルをしている際にディフェンスにボールを取られてしまうケースは、殆どの場合手から離れたボールが地面にバウンドしてから手に戻ってくるまでの間です。ですから同様に、地面から戻ってくるボールは指先からコントロールして手の中心に収めましょう。敢えて「手の平」ではなく「手の中心」と言っているのは、ボールを手の平でコントロールすることは無いからです。

ドリブルを突く位置

ドリブルをする際の大原則として、「ディフェンスの身体→自分(オフェンス)の身体→ボール」という位置関係でドリブルをします。そうしないと、相手のディフェンスにボールを弾かれてしまうからです。そのため、バスケットにおいて進行方向を変える際にはドリブルをする手を変える必要があります。また、基本的に自分の足の真横から斜め前方くらいの位置でドリブルをします。それはドリブルをしながら走った際に膝がボールに当たらないようにする為です。

ドリブルの三大原則

「低く」「速く」「強く」が原則です。勿論、緩急をつけて抜き去る場合や高低差を利用して抜き去る場合には異なる場合がありますが、基本的にはこの3点が原則です。

この理由は何でしょうか?

先ほど紹介しましたが、ドリブルを取られてしまうケースは地面から手の平に戻ってくるまでの期間です。すなわち、その時間を限りなく0に近づけることが出来れば、理論上ボールを取られるリスクを極小化できるはずです。その為、ドリブルを低く(地面と手の距離を短くする効果)、速く(地面からボールが戻ってくる時間を早くする効果)、強く(ディフェンスにボールを触られてもボールの軌道が変わらないようにする効果)することが大切なのです。



次にそれでは順にドリブルの種類をご紹介していきます!

 

方向を変えるドリブル

フロントチェンジドリブル

最もオーソドックスなドリブルの技術です。自分の身体の前(フロント)でボールを弾ませてドリブルする手を変える(右手から左手など)ドリブルです。

 

状況・目的

どちらかの方向に行きたいと思っている時に、ディフェンスがその進行方向のコースを塞いでいる場合に自分の進むコースを変える時に使います。

 

 

ここがPOINT!

  • ドリブルの横幅(振り幅)を大きくしましょう。進行方向を変えたい時やディフェンスのスタンスをずらしたい目的を持って行われる為、横に大きくずらすことが出来なければ意味を成しません。大きく振る分取られるリスクは上昇します。

(補足)細かく小さなフロントチェンジをする場合はリズム良く2回「タ、タン!」というドリブルをすることで抜くことも出来ますが、あくまでもこれは上級者のボールコントロールです。

  • ドリブルの高さは膝より下で行いましょう。膝下でボールを離し、違う方の手も膝下でボールをキャッチするということです。幅を広くする分、高さをコントロールしてボールを取られにくくしましょう。

クロスオーバードリブル

自分の身体の前(フロント)でボールを弾ませてドリブルする手を変える(右手から左手など)ドリブルです。フロントチェンジと混同されがちですが、クロスオーバーとは主にフロントチェンジをしながらクロスステップを踏んで抜き去る為のドリブルです。

 

アイバーソンのクロスオーバー動画


 

ティム・ハーダウェイのクロスオーバー動画


状況・目的

ディフェンスとの間合いに比較的余裕がある場合に相手を抜き去る目的で用いられます。一旦行きたい方とは逆にフェイントを入れてからこのクロスオーバーを用いることが多いです。

 

ここがPOINT!

ボールを離すタイミングとほぼ同タイミングでボールを離す側の脚をクロス方向(右手ドリブルをしていたら左方向)に持ってきます。

また、その際にはドリブルをしている腕の肩を内側に巻くようにしてボールを守ります。その時の肩の位置はディフェンスの腰ぐらいになるよう低く保つことがポイントです。

ただし、ヘルプの位置を確認する為にも、前傾姿勢ではなく上体を起こしておくことが大切です。



レッグスルードリブル

自分の脚の間でボールを弾ませてドリブルする手を変える(右手から左手など)ドリブルです。身体の前方から(右手であれば左脚が前に出ている状態)と後方から(右手であれば右脚が前に出ている状態)チェンジする2種類があります。

 

状況・目的

どちらかの方向に行きたいと思っている時に、ディフェンスがその進行方向のコースを塞いでいる場合に自分の進むコースを変える時に使います。ディフェンスとの間合いが狭く、フロントチェンジをするスペースが自分の前に無い場合に使います。具体的にはドライブを仕掛けて間合いが0になり、身体が接触している際に自分の脚を大きく拡げてスペースを創り出してこのドリブルを使います。

 

ここがPOINT!

脚の間でドリブルを行う為、ボールコントロールを確りと行うまで練習をすることが大切です。また、実践で使うのであれば、ドリブルチェンジ後に腰の高さを変えずに、素早く次のドリブルと一歩を出すことが重要になってきます。このドリブルでせっかくズレを作り出しても、一呼吸を置いてしまうと抜き去るタイミングを逃してしまいます。

バックチェンジドリブル

自分の身体の後ろ側でボールを弾ませてドリブルする手を変える(右手から左手など)ドリブルです。

 

状況・目的

どちらかの方向に行きたいと思っている時に、ディフェンスがその進行方向のコースを塞いでいる場合に自分の進むコースを変える時に使います。ディフェンスとの間合いが狭く、フロントチェンジをするスペースが自分の前に無い場合に使います。レッグスルーはどちらかの脚が前方に出ている際に使いますが、両脚が揃っている時にこのドリブルを使います。または、スピードに乗ったドライブを仕掛けてディフェンスが反応した場合に、急激にストップしながら後方に大きく下がるようにこのドリブルを使うことで、ディフェンスは止まり切れず大きなズレを作ることも出来ます。

 

ここがPOINT!

身体の後ろでドリブルを行う為、目でボールを見ないでコントロールが出来ることが重要です。感覚をつかみ、コートの状況を確りと見ながらチェンジできるように練習しましょう。この際も、ボールが手にある時間を長くすることでボールコントロールの精度が上がります。「低く・速く・強く」です!



バックビハインドドリブル

自分の身体の後ろ側に腕を回してドリブルする手を変える(右手から左手など)ドリブルです。バックチェンジとの違いはボールを落とす位置にあります。バックチェンジは自らの背後でドリブルを突きますが、このバックビハインドは次にドリブルをする手のサイドの身体の真横から斜め前方にボールを落とすようにドリブルします。

 

状況・目的

どちらかの方向に行きたいと思っている時に、ディフェンスがその進行方向のコースを塞いでいる場合に自分の進むコースを変える時に使います。ディフェンスとの間合いが狭く、フロントチェンジをするスペースが自分の前に無い場合に使います。

その場合にはレッグスルーも用いることが出来ますが、レッグスルーをする際には脚を大きく拡げる必要があり、一度スピードを落す必要があります。

バックビハインドのメリットはスピードを落とさずに方向転換が出来る点です。

具体的にはスピードに乗ったドリブルを仕掛けてディフェンスも並走している、またはコースに入り込んできて間合いが0になった時に、相手の身体をかわすようにして進行方向を変える為にこのドリブルを用います。

また、相手がボールを取りに手を伸ばしてきた際に、ボールを相手から守る為に後方に移動させながら、その動きを利用してカウンタードライブを仕掛ける際にも用います。

 

ここがPOINT!

ドリブルを落とす位置が重要です。その為には腕の使い方がポイントとなります。イメージとしては、自分の腕を背中に巻き付けるようにしなやかに使うと良いでしょう。

バックロールドリブル

相手ディフェンスに一旦背中を見せてから、相手を軸にくるっと身体を反転させながらドリブルする手を変えて(右手から左手など)方向転換するドリブルです。右手ドリブルをしている状況であれば、ディフェンスに近い左脚を軸として右脚を後ろに引くようにして反転し、その脚を相手ディフェンスの身体の横に置くようにします。

 

ロールターン動画


 

状況・目的

既にディフェンスが自身の行きたいコースを既に塞いでいる場合、あるいはディフェンスが並走している状況で先にコースに入られそうだと予測した場合に自分の進むコースを変える時に使います。

主に身体を使って安全にボールを守りながら方向転換をしたい場合に使います。そのままステップを切ってシュートに持ち込むことも可能です。

ただし、一度相手とゴールに背中を見せ、視界が一瞬途切れてしまうのでヘルプがいないかしっかり確認してから使う必要があります。

 

ここがPOINT!

如何に素早く反転を出来るか、が最大のポイントです。また、回った後は素早く体制を整え、次の足を一歩前に出すのかその場でストップするのか、判断が出来るようにしましょう!



 

次にはズレを生み出すドリブルを紹介していきたいと思います!

 

位置(縦・横)のズレを生み出すドリブル

インサイドアウトドリブル

フロントチェンジをするかのようにドリブルする手を変えると見せかけて、再度同じサイドでドリブルを継続する技です。

ボールを離すまでの僅かな時間で、手の平の向きを内側→外側へと瞬時に切り替えるようにしてドリブルを着く位置をコントロールします。

 

カイリー・アービング動画


 

状況・目的

相手のディフェンスを横にずらす為に使われます。ドリブルを突くまでの間に、ディフェンスが「フロントチェンジだ!」と先読みして逆のコースに動いてしまえばオフェンスの勝ちです。そのまま縦にドライブをすることで勝手に抜けます。

 

ここがPOINT!

素早くやるよりも、「如何にフロントチェンジのように見せるか」という点を重視しましょう。その為、手の動きだけでなく、重心移動やショルダーフェイク、脚のステップを組み合わせることが非常に大切となります。

シャムゴッド

高難度の技です。NBAではラッセル・ウエストブルックが多用している技ですが、縦への推進力がある選手にとっては身に付けておくと、とても有効です。

 

ウェストブルック動画


 

このドリブルの段階を分解して説明すると以下のようになります。

  1. 左手でボールを大きく左前方向に出す。
  2. 左脚を踏み込みながら右手を伸ばしてそのボールをキャッチする。
  3. インサイドアウトの要領で右側にドリブルをコントロールする。

 

状況・目的

前述のとおり、ボールを前に投げ出すので相当なリスクがあります。基本的には速攻の場面や十分なスペースが確保できている時にしか用いることはできません。

ディフェンスの反応の良さを逆手に取ったカウンターの技術になります。

 

ここがPOINT!

ボールを前に出すポイントが自分から遠くなればなるほど、また相手に近くなればなるほどこの技術は効果的になります。

また、日頃のドライブから大きくボールを前に突き出すような習慣をつけておくことが大切です。シャムゴッドの時だけ大きくしたのであれば、ばれてしまって簡単にカットされてしまいます。



最後にリズムを変えることでディフェンスを惑わせるドリブルを紹介します!

 

リズムのズレを生み出すドリブル

ロッカーモーションドリブル

ドライブを仕掛けた際に、ボールが手の中にあるタイミングで一度上体を垂直になるまで確りと起こし、ディフェンスの腰が浮いたり、スピードが緩んだりした際に再加速して抜き去る技術です。

 

ロッカーモーションの動画


 

状況・目的

ディフェンスが横にピッタリと並走している状態で用いられます。また、主に短い距離で抜く為に用いられます。長い距離を用いればスピードを生かして抜くことが可能ですが、ハーフコートでのドライブは多くてもドリブル3回でゴールに到達してしまう為、短距離で抜き去る必要があるからです。

 

ここがPOINT!

力の入れ方ですが「ぎゅっ!ほっ!ぎゅっ!」という感じです。「ほっ!」の時に上体を起こしながら力を抜いて体制を整えましょう。

メリハリが大切なので、大げさだと感じるくらい確りと上体を起こしましょう。身体の使い方が出来るようになったら、シュートフェイクを組み合わせるととても良いでしょう。さらに攻めるバリエーションが広がります。

ヘジテーションドリブル

ドリブルをしながら軽くクローズアウトステップ(スタッターステップ)を踏むことでディフェンスをフリーズ(固まらせる)技術です。

このドリブル技術により、ディフェンスは次にオフェンスが前後左右どの方向に進んでくるのか、それともそこでシュートを打ってくるのか判断が出来なくなります。その為、氷のように固まり後手に回ってしまうのです。


 

状況・目的

ディフェンスとの間合いがある程度ある状態での1ON1やヘルプディフェンスが来た際に用います。ゴールまでの限られた距離の中で最善の攻撃方法を判断する為に用います。

 

ここがPOINT!

確りとディフェンスをよく見ることが大切です。フリーズさせることが出来れば自分の攻めたいように攻めることが可能ですが、なかなかそのレベルに到達するのは難しいです。

なので、ディフェンスの反応を確り見て、その逆を突けるように訓練しましょう。

ロッカーモーションは前後のボディフェイクですが、このヘジテーションでは左右のショルダーフェイクが中心となります。「前後のロッカー、左右のヘジテーション」といったイメージです。

 

(参考)ショルダーフェイク動画はこちら

スプリットドリブル

ディフェンス同士の「ここは通れないだろう」、という狭い隙間を、ボールを前に突き出すようにしながら身体をねじ込んで割って入っていくドリブルです。


 

状況・目的

主にピック&ロールの状況でショウディフェンスと自身のマークマンの間を割って入る際に用いられます。また稀ですが、ヘルプディフェンスに対しても使われる場面があります。

 

ここがPOINT!

高低差をつける、リズムを「タ、タン」と速くするなど、メリハリがとても重要になります。ボールタッチの回数を増やし、細かくコントロールすることで狭い隙間を縫うように割って入ることができるようになります。



まとめ

 

如何でしたでしょうか…?

ドリブルの種類を中心にご紹介しましたが、ドリブルはこれらの組み合わせで効果を最大限まで引き出すことができるようになります。

 

また、NBA選手は必殺技を持っており、そしてそのカウンタームーブというものも2~3種類程度は用意しています。カウンタームーブとは必殺技が止められた場合に、その対処法として用意しておく技のことです。すなわちどんな状況でも最悪シュートに持っていくことができるように準備をしているのです。

 

一つ一つの技術を磨いたら、実際にどうやって組み合わせているのか、様々な試合や動画を見て、学んで、盗んで、練習して使えるように磨いていきましょう!

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