本記事では、私が実際にスペインのバスケの現場で見てきた「生の」練習メニューをそのまま掲載しております。
是非皆様のバスケチームでもこの練習をそのまま取り入れて頂いたり、アレンジしたりして、スキルアップに役立て頂きたいです。
大事なことは練習メニューを知ることではなく、練習メニューをどのように用いて選手を育成していくかに尽きます。一貫した目的意識を持ってバスケットボールに取り組んで頂ければこの上ない喜びです。
コート状況を把握する トランジション オールコート3対3
練習のジャンル
総合練習(オールコート)(トランジション)(状況把握・判断)
実施していた年代
ミニバスカテゴリ
練習の目的
- ボールを受ける前にコート上の状況を把握することができるようにするため
- コートの状況を把握した上で、攻撃が成功する確率が最も高い筋道を瞬時に判断できるようにするため
- 速攻をイメージしたトランジションオフェンスで、走るライン取りや走り込むスペースを意識してプレーできるようにするため
必要な道具
- ボール1つ
練習内容の説明
トランジション オールコート3対3
練習方法
- 2チームに分かれて、サイドラインのハーフライン上に向き合うように3人ずつ並びます。
- どちらか一方の先頭の人がボールを持ちます。初めにパスをしたプレイヤーが並んでいるチーム(上図では赤チーム)がディフェンスとなります。
- ボールを持っているプレイヤーは相手チームに向かってパスを出します。パスを出した後は、どちらかのコートに移動して待ちます。それを最後のプレイヤーがボールを保持するまで繰り返します。
- 最後のプレイヤー(上図では青チーム3人目)にボールが渡ったら、そのプレイヤーはコートの状況をよく見ます。そして、どちらのゴールに攻めるのかを瞬時に判断して、オフェンスをスタートします。もちろん、一度決めた方向は変えることは出来ません。(バックコートバイオレーション適応をイメージ)
- あくまでも速攻をイメージした練習なので、攻撃は各チーム1〜2チャンスです。あまりにも長くなるようであれば、コーチの判断で次のチームに切り替えましょう。
ココがPOINT!
- 最後のプレイヤーはコートのあらゆる状況を確認しておきます。ディフェンスの位置、アウトナンバーができるのはどちらのコートに攻めた場合か、自分のドリブルスピード、パスの届く範囲などを考慮した上でプレーをしましょう。
- 狙い目としては、直線的なドリブル突破が出来る、或いはロングパス一本でイージーなレイアップに持ち込める方向です。それが出来ないのであれば、アウトナンバーを作りやすい方向を選択します。
- ディフェンス側のチームのプレイヤーはどちらのコートに攻めてくるか分からないので、極端なポジショニングは出来ません。どちらに攻められても対応できるようにマークマンをしっかりと声を出して味方に知らせましょう。
- トランジション時のディフェンスの約束として、まずペイントエリアを目掛けてハリーバックをする意識を徹底させましょう。この年代のプレイヤーはどうしてもボールに群がったり、自分のマークマンばかり見てしまう傾向が強いです。得点を与えないようにどう動けば良いのかを考えさせていきましょう!
- また、ある程度プレーして動き方がわかってきたのであれば、自らが囮となってカットする動き方も教えていきます。ボールを受けられなくても、自分のディフェンスを引き連れることや後ろから味方が走り込むスペースを与えることを考えさせていきます。