【バスケのルール 初心者向け】 ファールの種類 わかりづらいファールについてはこれで完璧!

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1.ファールとは

バスケットボールの反則、つまりプレーで禁止されている行為には、ファールとバイオレーションの2種類があります。
ファールとは、JBAのルールによると以下のように定義されています。

ファールとは、規則に対する違反のうち、相手チームのプレイヤーとの不当な体の触れ合いおよびスポーツマンらしくない行為をいう。

バイオレーションとは、反則のうち、ファール以外の反則を指します。時間に関するものや、コートのラインの外に出てしまうものなどが代表的です。

 

本記事では、前者のファールについて、現在プレーをしている方だけでなく、初めてバスケットボールを観戦する方でも分かりやすく理解できるようにご紹介していきたいと思います!

 

ファールをするとどうなるの?

ファール、つまりバスケットボールで禁止されている行為をしてしまった場合には、ファールをする毎に以下の2つのどちらか、もしくはその両方が罰則として、ファールをしてしまった人物の相手チームに与えられます。

  • ファールが起きた場所から最も近いサイドもしくはエンドラインの外側からスローインが行われる。
  • フリースローが与えられる。

上記の罰則は、ファールをした状況に応じて、どちらか一方もしくはその両方が与えられることとなります。

以下一覧にその状況をまとめました。

 

①    スローインのみの場合
  • シュート動作中以外にファールが生じた場合(ただし、テクニカルファールを除く)
②    フリースローのみの場合
  •  シュート動作中の場合

3点シュートラインより後方でファールを受けた場合はフリースローは3本、それ以外は2本打ちます。

  •  そのピリオドでのチームファールの合計が5つ目以降となるファール(ただし、ディフェンス側のファールに限る)

さらに詳しく!

  •  シュート動作中にファールを受けながら尚且つゴールが決まった場合

そのゴールは得点として加算した上で、更に1本のフリースローが与えられます。2点シュートであれば2点獲得+1本のフリースロー、3点シュートを成功させた場合は3点獲得+1本のフリースローが与えられます。

③    フリースローを投げた後、フリースローを投げた側のスローインからゲームが始まる場合

  • テクニカル・ファールをした場合

相手チームに1本のフリースローが与えられた後、相手チーム側のスローインとしてゲームが再開されます。
こちらは「テクニカル・ファール」の項目で詳しく解説します。

 

5ファール(各選手)

1人のプレーヤーが、全てのクォーター(ピリオド)を通して、合計5つのファール(ファールの種類は問わない)をしてしまった場合には、そのプレーヤーは退場となり、他のベンチにいるプレーヤーと交代しなければなりません。また、そのゲームの間は二度と出場することができなくなります。

 

上記の説明では、「パーソナル・ファール」と「テクニカル・ファール」という聞き慣れない言葉が出てきました。これらはファールの種類に関する用語です。

以下の文章では、それら2つのファールの違いとさらに細かいファールの種類についてまとめました!
1つ1つ分かりやすく解説しておりますので、初心者の方でも安心です。

 

パーソナル・ファールとテクニカル・ファール

主に、コート上のプレーヤー同士が接触したことによるファールをパーソナル・ファールと呼びます。これに対し、審判への暴言や、ベンチにいるプレーヤーやコーチによる違反行為等は、テクニカル・ファールと呼びます。



2.パーソナル・ファールの種類(ディフェンス)

プッシング

相手選手を「押す」行為に対して宣告されるパーソナル・ファールです。一般的には手や腕で押した場合に取られることが多いですが、肩やお腹で押していると審判に判断された場合にも宣告されます。
状況としては、相手選手がドリブルをしている場合や、センターがポストプレイを行っている場合に取られるケースが多いです。

ホールディング

相手選手を「掴む・抱える」行為に対して宣告されるパーソナル・ファールです。
状況としては、ボールを持っている相手に対して覆い被さるようにディフェンスをした場合やセンターの場所争いで腕が絡まってしまった場合に取られるケースが多いです。

ブロッキング

相手選手の進行を「身体を使って妨害する」行為に対して宣告されるパーソナル・ファールです。
状況としては、ボールマンに対して一生懸命ディフェンスをしていてぶつかってしまった場合や

スクリーンの対処時にオフェンスにぶつかってしまう場合に取られるケースが多いです。

 

しかし、オフェンスをしている相手選手がディフェンスをしている自分の位置に走り込んできて衝突した場合には、逆にオフェンス側のプレーヤーにファールが宣告されます。

その際に重要となるのは「相手に正対しているか」という点とディフェンススタンスの基本の考え方である「シリンダー」からはみ出ていないかという点です。
どちらか一方でも欠けていると、ブロッキングが宣告されるケースが多いです。



3.パーソナル・ファールの種類(オフェンス)

チャージング

オフェンス側の選手が、ボールの保持に関わらず、ディフェンス側の選手に対して「無理に進行して、押しのける、または激しくぶつかる」行為に宣告されるパーソナル・ファールです。

状況としては、先にディフェンス側の選手がいるにも関わらず、オフェンス側の選手がそのまま進んでしまい相手に倒したり、激しくぶつかったりした場合に取られるケースが多いです。

さらに詳しく!

ペイントエリア内のゴールの真下には半円のマークがあり、このエリアを「ノーチャージセミサークルエリア」と呼びます。ディフェンス側の選手がこのエリア・もしくはそのラインに片足でもかかっている場合にはチャージングを取られない、というルールがあります。

ただし、オフェンス側の選手が「空中に跳んでボールをコントロールしている場合」に限られます。その為、ドライブをしている状態(≠空中にいない状態)であれば、ノーチャージセミサークルエリア内であってもチャージングを宣告される可能性がある為、注意が必要です。

イリーガル・スクリーン

オフェンス側の選手がスクリーンを行った際に、ディフェンス側の選手に対して「正しくないスクリーンを行った場合」に宣告されるパーソナル・ファールです。

「正しくないスクリーン」とは、スクリーンをかける際に動いてしまったり、足の幅を拡げたり、上半身をわざとぶつけるなどして、相手プレーヤーの動きを妨げることを言います。また、ディフェンス側の選手の死角から十分な距離をおかずにかけたスクリーンも指します。これは、ディフェンス側はそのスクリーナーに気づくことが不可能で、危険だと判断される為です。
このファールが取られる状況としては、スクリーンを使う場合に限られます。

(補足)正しいスクリーンは両足を確りとコートに着けた状態で、静止した状態を指します。

 

4.オフェンス・ディフェンスどちらも宣告されるファール

イリーガル・ユース・オブ・ハンズ

オフェンス・ディフェンスに関係なく、「不当に手を使って相手選手のプレーを妨害した場合」に宣告されるパーソナル・ファールです。
状況としては、ボールを貰おうとする際に、ディフェンスに手を巻き付けて動きを制限してしまった場合や、ドライブの際にドリブルをしていない手を使ってディフェンスの腕や手を跳ね除けたりしてしまった場合に取られること多いので注意しましょう。

ダブルファール

両チームの選手が、「同時にパーソナル・ファールをしてしまった場合」に宣告されるパーソナル・ファールです。この場合、両選手にファールがカウントされます。

ここからが少し複雑なのですが、以下の3つの場合に分けてその後の試合再開方法を決めます。

  • どちらかのチームが得点をした場合

得点された側のチームのスローインで再開

  • どちらかのチームがボールコントロール、もしくはスローインを与えられていた場合

ボールを保有していたチームのスローインで再開

  • どちらのチームにもボールコントロールが無く、スローインが与えられていなかった場合

ジャンプボール・シチュエーションに基づき、どちらのチームのスローインで再開するか判断する

フェイク・ファール

「実際はファールを受けていないにもかかわらず、審判を欺くために、さもファールを受けているかのように振る舞った」場合に宣告されるパーソナル・ファールです。



5.テクニカル・ファールとは

 

相手選手との接触によるファールをパーソナル・ファールとなりますが、「身体的接触を含まない、それ以外のファールをした場合」に宣告されるファールをテクニカル・ファールと呼びます。

具体的には、審判への暴言や、審判による警告の無視、肘を振り回すなどの危険な行為、更にはゲームの進行を意図的に遅らせようとする遅延行為が該当します。かなり広範囲にわたって宣告される恐れがある為注意が必要です。

これらは、コート上の選手だけに限らず、ベンチにいる選手並びにコーチにも適用されます。

テクニカル・ファールをするとどうなるの?

  • テクニカル・ファールを取られた場合

相手チームに1本のフリースローが与えられます。その後、ゴールの成否に関わらず、オフィシャルズ・テーブルの反対側のセンターラインの延長上(跨ぐようにポジションを取る)から、フリースローを行ったチームのスローインからゲームが再開されます。

  • 1試合の中でテクニカル・ファールあるいはアンスポーツマンライク・ファールの累積回数が2回となった場合(テクニカル1個とアンスポ1個の場合も含む)

その選手は退場となります。

さらに詳しく!

 選手がこのファールを宣告された場合、チームファールとしてカウントされますが、コーチ等のチーム関係者が宣告された場合にはチームファールとしてカウントはしません

コート上の選手以外の者がテクニカル・ファールを犯すと、そのファールはコーチに記録されます。コーチは自身でテクニカル・ファールを2回宣告されてしまうか、コーチ自身とベンチプレーヤーを合わせて3回宣告されてしまうと、コーチが退場となります。

6.アンスポーツマンライク・ファール

 

身体接触があったうえで、審判が「故意または過剰である身体接触を行ったと判断した場合」に宣告されるファールです。

このファールが宣告される状況として良く見られるのは以下の2つが挙げられます。

  • 速攻を止めようとして、ボールではなく選手に対して故意にファールをしていると判断した場合
  • 第4ピリオド、あるいは延長ピリオドの残り2分を切った時間帯で、スローインでボールがコートに入る前にファールが行われた場合

アンスポーツマンライク・ファールをするとどうなるの?

  • アンスポーツマンライク・ファールを取られた場合

相手チームに2本(テクニカル・ファールの場合は1本)のフリースローが与えられます。その後、ゴールの成否に関わらず、オフィシャルズ・テーブルの反対側のセンターラインの延長上(跨ぐようにポジションを取る)から、フリースローを行ったチームのスローインからゲームが再開されます。

  • シュート動作中にこのファールを受けながら尚且つゴールが決まった場合

そのゴールは得点として加算した上で、更に1本のフリースローが与えられます。2点シュートであれば2点獲得+1本のフリースロー、3点シュートを成功させた場合は3点獲得+1本のフリースローが与えられます。

その後、ゴールの成否に関わらず、オフィシャルズ・テーブルの反対側のセンターラインの延長上(跨ぐようにポジションを取る)から、フリースローを行ったチームのスローインからゲームが再開されます。

7.ディスクォリファイングファール

特に悪質なファールのことを言い、コート内の選手に限らず、コーチやベンチプレーヤーなどもこのファールの対象となり得ます。

ディスクォリファイングファールをするとどうなるの?

このファールを行った選手もしくはコーチは即座に退場となります。ゲームが終わるまでロッカールームで待機しなければなりません。あるいは、コートのある建物から出ていかなければなりません。

  • アンスポーツマンライク・ファールを取られた場合

相手チームに2本(テクニカル・ファールの場合は1本)のフリースローが与えられます。その後、ゴールの成否に関わらず、オフィシャルズ・テーブルの反対側のセンターラインの延長上(跨ぐようにポジションを取る)から、フリースローを行ったチームのスローインからゲームが再開されます。

  • シュート動作中にこのファールを受けながら尚且つゴールが決まった場合

そのゴールは得点として加算した上で、更に1本のフリースローが与えられます。2点シュートであれば2点獲得+1本のフリースロー、3点シュートを成功させた場合は3点獲得+1本のフリースローが与えられます。

その後、ゴールの成否に関わらず、オフィシャルズ・テーブルの反対側のセンターラインの延長上(跨ぐようにポジションを取る)から、フリースローを行ったチームのスローインからゲームが再開されます。

誰がシュートを打つの?

ファールを受けた選手がいる場合はその選手がフリースローを打ちます。また、コーチによるファールの場合は、フリースローを打つチームのコーチがシューターを指定することができます。

 

8.まとめ

如何でしたでしょうか?

バスケはルールがとても多く複雑なスポーツと考えられてしまうことも多い理由が、このファールの種類の多さと、フリースローを打つか打たないか、その本数は何本なのか、という点だと思います。

本記事ではファールを状況別に整理することを目的としました。本記事を読んで、皆さんがバスケットボールを更に楽しんで頂くことが出来たら嬉しいです!

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