本記事では、私が実際にスペインのバスケの現場で見てきた「生の」練習メニューをそのまま掲載しております。
是非皆様のバスケチームでもこの練習をそのまま取り入れて頂いたり、アレンジしたりして、スキルアップに役立て頂きたいです。
大事なことは練習メニューを知ることではなく、練習メニューをどのように用いて選手を育成していくかに尽きます。一貫した目的意識を持ってバスケットボールに取り組んで頂ければこの上ない喜びです。
ハーフコート2メンレイアップ 〜素早いワンタッチパスの練習〜
練習のジャンル
スキルトレーニング(パス)
実施していた年代
U-10(ミニバス)カテゴリ
練習の目的
- キャッチからパスまでのスピードを早めるため
- スピードを落とさずにパスを使って移動する技術を学ぶため
- ディフェンスの状況を見て、瞬時にワンタッチパスを使えるようにするため
必要な道具
- 2人1組につき、ボール1つ
練習内容の説明
- ハーフライン上に、2ガードポジション程度の間隔(4〜4.5m)離れた状態で2列に分かれて並びます。どちらかプレイヤーがボールを持った状態からスタートします。
- できるだけ早く、多くのパスを交換してレイアップシュートに持ち込みます。最初は最低でも4回パス交換をできるようにしましょう。
- 次第に、5回、6回とパスをする回数を多くしていきます。
- プレイヤーの様子を見て、ある程度の割合で6回のパス交換をできるようになったら、ハーフラインの2m程度後方からディフェンスを追いかけさせます。取られないタイミングを意識しながら、より多くのパスを交換してレイアップに繋げられるようにします。
- ディフェンスが追いついてしまった場合に、チェストパスばかりしていてはボールを取られてしまいます。その場合にはバウンドパスを使うなど、どの空間を使うのか意識させるようにします。
ココがPOINT!
- 慣れてくると6〜7回のパスを交換することができるようになります。
- ディフェンスに取られることを恐れて、長いパスをしたり、ボールを長く保持してしまうことがないようにしましょう。
- 身に付けたいことは、走るスピードを落とさずに、パスの速さと早さを上げることです。そうすることでパスの回数は同じスピードでも多くなります。
- ディフェンスをつける意図としては、上記の身に付けたいことに「把握と判断」の要素を追加するためです。ディフェンスが間に走って来ているのに、それを無視してパスをしてしまえばボールを相手に渡していることと同義です。タイミングをずらす素早いリターンパス(ワンタッチパス)を使ってスティールを狙うディフェンスをかわしたり、パスフェイクを使う、あるいは取りづらい足元付近に弾ませるバウンドパスを出すなど、相手の動きをイメージしたクリエイティブなプレーを教えていきます。